寄宿舎の指導目標

寄宿舎では子どもの障害や発達段階に応じて、基本的生活習慣の確立、社会経験の拡大、
仲間関係を豊かにするなどいろいろな取り組みを通じて興味や関心を広め、生活を豊かにしていくことを大切にしていきたいと考えています。

基本的生活習慣の確立

          食事・睡眠・排泄を中心とした生活のリズムを整え、入浴・洗濯・掃除・整理整頓
衣服の着脱など、生活をしていくために欠かせない基本的な生活技術を、自然な生活の流れの中で日々の積み重ねによって、身につけていけるよう指導しています。また、大人(職員)との関わりや仲間と共に生活する中で、人との協調性や、あいさつ、身だしなみなど、社会生活を送るための生活能力を高めていきます。

社会経験の拡大

子どもたちは寄宿舎の限られた範囲の中で生活しています。自由時間に買い物学習や社会見学など外出の経験を重ねたり、一人で帰省・登校(帰舎)をすることによって視野を広げ、社会性を身につけていきます。
※買い物学習
地域の店へおやつや日用品を買いに行きます。一人で行ったり友達や職員と一緒に行ったりしますが、バスに乗って少し遠くまで買い物に行くこともあります。みんなそれぞれに内容を考えて買っていますが、その際には郵便局に行って自分の通帳から出金することも一緒に学習します。消費税も考えながらの買い物は大変ですが、予算がオーバーすれば品物を戻し、あまれば追加して買うという繰り返しによってお金の使い方を学習する機会になっています。個々の課題に応じて金銭管理もしています。
※帰省について
家庭から離れて集団生活をしている子どもたちにとって、帰省することは家庭における位置づけや家族とのつながりを深めるとともに、子どもの成長、発達について家庭と寄宿舎で統一した指導をすすめていく基盤つくりの一つになっています。
帰省の方法は保護者による送迎の他、電車やバスなどの交通機関を利用した単独帰省があります。単独帰省は自分で時刻表を見たり、お金を用意したり、乗り物を乗り継いだりと大変ですが、社会経験を広げる大きな学習の機会になっています。課題に応じて帰省の指導は個々に違いますが、子どもや保護者と相談しながら慎重に段階を追って進めています。